電子簡易ビザの発給が始まり、以前よりぐっと行きやすくなった極東ロシアの港街、ウラジオストク。新型コロナウイルスの影響が収まり、空の便の運航が正常になれば、ANA・JAL便も増えて、ますます注目されることが見込まれます。
そこで、近場だし連休や週末+有休でサクッと観光したいけど何をしたらいいんだろう、という人のために、今回初めてウラジオストクに行ってきたわたしが、ここだけはおさえておくべき!という観光スポット5つを紹介します。
これからウラジオストクに行ってみようかなと検討している人、必見!
ウフ・トゥイ・ブリンでロシアの伝統料理ブリヌイを食べる
まずはグルメから!
ロシア料理と一口に言っても、魚料理やお肉料理、デザートまで色々ありすぎて、短い滞在日程で何から食べたらいいかわからないですよね。
そんな人におすすめなのがブリヌイ。
ブリヌイはロシア版クレープのようなもので、もちもちの皮でしょっぱい食事系のものから甘いデザートまで、いろいろな具を巻いて食べる伝統料理です。
色んな味があるので、その時の気分に合わせて食べたいものを選べます。
市内でおすすめのお店はウフ・トゥイ・ブリン!
観光スポット噴水通り沿いにある、ブリヌイの専門店です。
今回は、わたしがサーモンのブリヌイを、友人がイクラのブリヌイをそれぞれ注文。
端まで具がしっかり詰まってて、ほどよい塩加減がもちもちの記事とよく合って、めちゃめちゃおいしかったです。これでたったの230ルーブル!
個人的にはサワークリームに刻んだディルが入っていたのが嬉しかった(ディル大好き)\(^o^)/
数は限られるものの、英語メニューもいくつか用意されていたので、キリル文字が読めなくても安心!
お昼近くなるとお店が混雑してくるので、開店時間に合わせて早めの来店がおすすめです。
ウラジオストク駅で旅情を感じる
ウラジオストクと言えば、モスクワまでの9000 km以上もの道のりをつなぐシベリア鉄道の始発駅、ウラジオストク駅が有名。
空港からのバスや電車もウラジオストク駅が起点なので、公共交通機関で市街に出ると、旅のスタート地点になります。
駅舎の竣工はなんと1894年。その後、新駅舎に改装されたり、ロシア革命の影響を受けたりしながら、1994年の工事で今のデザインに改めて改装されたそうです。
外観は、古代ロシアの伝統木造住宅であるテレモークをイメージ。そして屋根の上はロシアの国章、双頭鷲のモチーフで装飾されています。
乗車チケットを持っていなくても構内に入れるので、外観を眺めたあとは、ぜひ正面入口から中に入ってみましょう。
入り口で手荷物検査を受けて中に入ると、内装が素敵な待合室へ。天井にはモスクワとウラジオストクの街の様子が描かれています。
大きな荷物を持って電車を待っているであろう人がちらほら。
奥の扉から階段を降りると、ホームにたどり着きます。ちょうど電車がやってきたのでパシャリ。
今では完全に電化していますが、かつては蒸気機関でモスクワまでを走っていたシベリア鉄道。その引退した蒸気機関車が展示されていました。
100年以上にわたって、ここから9000 km以上先のモスクワまで、どんな人たちがどんな思いで旅立っていったのだろうと思うと、なんだかとってもロマンを感じますね。
ホームに降り立つだけで旅の壮大さを感じられるので、ぜひ足を運んでみることをおすすめします。
日本とのつながりを感じて歴史に思いを馳せる
今はそこまでなじみのある都市ではないウラジオストク。しかしかつては多くの日本人が暮らす街でもあったのです。
1855年に日露親和条約で函館・下田・長崎の3つの港が開かれてから、日本人はウラジオストクへ渡るように。1860年よりロシアのウラジオストク建設が始まり、20世紀に入り、多いときには6,000人近い日本人が暮らしていたと言われています。
その後ロシア革命や第二次世界大戦、冷戦などが重なり、1952~1991年までは外国人の出入りが禁止されていましたが、今でも、学校や銀行、商店の建物がそのまま残っていて、かつて日本人が暮らしていた面影を、街中で感じることができます。
また、噴水通り沿いにあるディナモ競技場。地元のサッカークラブ、FCルチ・ウラジオストクの本拠地として使われている競技場ですが、実はこの競技場の建設を担当していたのは、日本人のシベリア抑留者たち。1940年代後半に建てられて、現在に至るまでずっと使われているそうです。
あまり馴染みがないと思っていたウラジオストクでしたが、こうやってかつて日本人がビジネスに乗り出していたり、抑留されて労働させられたりしていた事実を知ると、やっぱり世界ってつながっているんだなと感じ、歴史の重みも伝わってくる気がします。
ウラジオストクの市街はコンパクトで歩いて回れるので、その土地ならではの日本とのつながりを感じに、関連スポットを散策して巡ってみるのも面白いと思います。
キタイスキー市場で地元の食文化を体感する
海外旅行の定番観光で欠かせないのが、市場見学!市場に行けば、その土地の人の食文化がなんとなく見えてきます。ウラジオストクでおすすめの市場はキタイスキー市場!
キタイスキーとは中国を意味するそうですが、実態はウラジオストク最大の総合市場です。手前は衣料品などを中心に屋内店舗が多く並び、奥の方に生鮮食品やナッツ、ドライフルーツ、加工品などの食料品売り場が広がっています。
港町なだけあり、サーモンなど海産物のお店もたくさんありました。
そして大量のディル!!右隣にあるのは日本でよく見るパクチーでした。ディルもパクチーの一種なので、ロシア人はパクチーをよく食べるんですかね。
そしてここからが面白いなと思ったポイント!なんと、キムチ屋さんがたくさん!
店主はいわゆるロシア人という見た目の方々でしたが、白菜キムチやカクテキや、ゼンマイのようなものまで、韓国の家庭の味を売っていたのが興味深かったです。
韓国系だけでなく、他のアジアの食料品を取り扱う商店もいくつか見かけました。極東という立地上、アジア系の住人が多いのだなぁと納得。西洋と東洋の文化が入り混じる面白い場所でした。
ウラジオストク駅や市内の中心地から少し距離があるため、バスかタクシーで行くことをおすすめします。
マリインスキーバレエを見て世界最高峰の芸術に触れる
そして、ロシアと言えばやっぱりバレエ。
ロシアのサンクトペテルブルクに本拠地を置くマリインスキー・バレエ団は、世界でもトップレベルを誇る超有名なバレエ団です。その支部がウラジオストクにあるんです!
ウラジオストク市街から金角湾大橋を渡ったふもとにある、マリインスキー沿海州劇場にて、毎シーズン7月~翌5月まで、毎週公演が行われています。
世界トップレベルなのに驚きなのがチケットの安さ!
日本で来日公演を見ようとしたら、ちょっといい席で見よう、なんて思ってしまったら1万円は軽くこえてしまうものですが、ここなら1階席でも4000円くらいで見ることもできちゃうんです(演目や席の場所によって異なると思うので、事前にチケット情報を確認してくださいね)!
くるみ割り人形やドン・キホーテなど、古典バレエの演目も多いので、初めての人でもどこかで聞いたことのある曲が使われて親しみやすいのもポイントです。
同じ劇場でオペラの公演もあるため、事前にスケジュールを確認し、チケットも予約しておくことをおすすめします。
2020年2月はドン・キホーテの公演中でした。たまたま大好きな作品が見られて大満足!素敵な音楽と優雅な舞に心が癒されました。
お手軽に本場の芸術に触れることができるので、普段は舞台なんて興味ない、という人にも、だまされたと思って行ってみてほしいです。
初めてのウラジオストク旅行準備はばっちり!
以上、初めてのウラジオストク旅行ではずせないおすすめスポットの紹介でした!
これさえ押さえておけば、グルメから歴史・芸術までウラジオストクの文化のいいとこどり間違いなし。弾丸旅行でも「充実した海外旅行だったなー!」という満足感をしっかり得られます。
ぜひ、これからの旅程づくりの参考にしてみてくださいねー!
また、冬場にしかできない体験をまとめたこちらの記事もおすすめ!
実際に行ってみて感じたことはこちらの記事にまとめてあります。
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