『パリのアメリカ人』のパリ公演を見に行った2019年の年末。せっかくパリが舞台の作品をパリに見に行くので、劇中に出てくる場所に行ってみることに。
作品の中で具体的な場所がわかるのはギャラリーラファイエット、ポンデザール、シャトレ座の3つ。
まずはポンデザールに行ってみました。
南京錠で有名だったポンデザール
パリ市内のセーヌ川にかかるポンデザール(Pont des Arts)。日本語で芸術橋を意味しますが、芸術より愛の橋というイメージがありました。というのも、恋人同士で名前を書いた南京錠をフェンスにかけ、橋が南京錠だらけになっている写真をよく見たからです。
この南京錠たち、あまりに大量につけられてしまい、ついに橋が重みに耐えられなくなり破損し始めたため、数年前に撤去されてしまったとか。
そんなポンデザールの歴史は19世紀までさかのぼります。1802~1804年に今と同じ場所にパリで初めての金属製の橋がかけられました。橋の片側にあるルーブル宮殿が当時芸術の宮殿と呼ばれていたことから、芸術橋、ポンデザールと呼ばれることになったそうです。
その後、一度橋は崩壊しますが、1982~1984年に再建されたものが今に至っています。
劇中での登場シーン
パリのアメリカ人(An American in Paris)の一幕で、主人公のJerryが一目ぼれしたLizを追いかけて、バイト先のギャラリーラファイエットに乗り込み、もう一度会おうと約束した場所がここ、ポンデザールです。
そして翌日午後2時、二人はここで再会し、ガーシュウィンの名曲「Liza」にのせて、JerryがLizを口説いて、踊って、踊りまくる、なんとも胸キュンなシーンが繰り広げられます。
以降、物語の中で二人が過去のしがらみを忘れて心を通わせていく場所として、重要な役割を果たすこの橋(劇中ではベンチだけですが・・・)、実際にどんなところなのか行ってみました!
実際に行ってみた!
アクセス
最寄り駅は地下鉄7番線のポンヌフ(Pont Nuef)駅。東隣にヌフ橋(Pont Nuef)、西隣にキャルーゼル橋(Pont du Carrousel)があり、シテ島のすぐ西側に位置しています。
カップル多めでセーヌ川と歴史ある建造物を臨めるスポット
例によってストライキで公共の交通機関が全ストップしていたため、マリアージュフレールのサロン・ド・テで優雅なティータイムを楽しんだ後、歩いて向かいました。
実際の橋はこんな感じ!
この日は風が強く寒かったので、あまり多くの人はいませんでしたが、けっこう記念撮影をしているカップルは多かったように思います。ベンチに座ってまったりしている人たちも。
橋の両側には悠然としたセーヌ川が流れ、歴史的な建造物が建ち並ぶ様子が一望できます。夕方に行くと、だんだん色の変わっていく光の色と、静かに流れる川と、非日常にあふれた建物で、なんだかロマンチック。
世界文化遺産に登録されている「パリのセーヌ河岸」の遺産登録範囲にも入っていて、ここから2000年の歴史都市の重みを感じることもできます。
ちなみに、大量の南京錠は撤去されていて、アクリル板のようなものがはめ込まれていましたが、よく見ると橋の両脇にある街灯に所狭しと南京錠がつけられていました。愛の力、すさまじ。
まとめ
せっかくパリにパリが舞台の作品を見に来たので、聖地巡礼に訪れてみたポンデザール。実際に行ってみると、セーヌ川とパリの歴史的建造物をのんびりながめられる、素敵なスポットなことがわかりました。『パリのアメリカ人』みたいにベンチで踊ってる人がいなかったのは少し残念でしたが(w)。
ちょっと人混みに疲れたな、と思ったらいつもと違う角度で街を眺めに、この橋に行ってみてくださいねー!
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